バイクの日常点検はどこを見る?乗る前30秒+たまにしっかりチェック

駐車中のバイクの前輪とブレーキ周辺を確認するライダー

バイクの点検というと、

「工具箱を出して」
「メンテナンススタンドをかけて」
「今日は半日コースだな……」

と思うかもしれません。

でも、毎回そんなことをする必要はありません。

普段は、

タイヤ大丈夫。
ブレーキ大丈夫。
チェーン変じゃない。
何も漏れてない。
なんか変な音もしない。

まずこれくらいでも十分意味があります。

そして月に一度くらい、あるいは長距離ツーリングの前などに、もう少しだけしっかり見る。

今回は、

「普段サッと見るところ」

と、

「たまにちゃんと見るところ」

に分けて、バイクの基本的なチェックポイントを紹介します。

この記事の結論

まずこれくらいでも十分意味があります。

01普段は

タイヤ大丈夫。ブレーキ大丈夫。チェーン変じゃない。何も漏れてない。なんか変な音もしない。

02たまにしっかり見る

月に一度くらい、あるいは長距離ツーリングの前などに、もう少しだけしっかり見る。

「異常を自分で修理できること」より、「いつもと違うことに気付けること」。

点検で大切なこと

「異常を自分で修理できること」より、「いつもと違うことに気付けること」。

まず乗る前にサッと見る

毎回ノギスを持ってバイクの周りを一周する必要はありません。

エンジンをかける前後に、ちょっと意識して見るだけです。

1. タイヤが明らかにつぶれていないか

まずタイヤ。

前後から見て、

  • 明らかに空気が少なくないか
  • 釘などが刺さっていないか
  • 大きな亀裂がないか
  • 極端に減っていないか

を見ます。

タイヤはバイクと地面が接している数少ない場所です。

ここがおかしいと、ほかが絶好調でもあまり意味がありません。

ただし、空気圧は見た目だけでは分かりにくいので、これは後でゲージを使って確認します。

2. ブレーキを握ってみる

乗る前にフロントブレーキを握ってみます。

リアブレーキも踏んでみます。

いつもと比べて、

「なんかスカスカする」

「いつもより奥まで入る」

「妙に固い」

などがないか確認します。

バイクを少し押して、前後ブレーキがちゃんと効くか確認してもいいでしょう。

エンジンが多少調子悪くても止まれます。

ブレーキが効かなければ、話はかなり変わります。

3. チェーンをチラッと見る

チェーン車なら、ドライブチェーンも見ておきます。

  • だるんだるんになっていないか
  • 逆にパンパンに張っていないか
  • 錆びていないか
  • カラカラに乾いていないか

まずはこの程度でOKです。

「昨日まで普通だったのに、今日はなんかチェーンが垂れてる」

そんな変化に気付くだけでも十分です。

チェーンの適正なたるみ量は車種によって違うので、本格的に確認するときは取扱説明書の数値を見ます。

4. 地面に何か落ちていないか

これ、かなり簡単ですが大事です。

いつもバイクを停めている場所を見て、

何か垂れていないか。

  • ガソリン
  • エンジンオイル
  • 冷却水
  • ブレーキフルード

などがあります。

昨日まで何もなかった場所に、突然シミができていたら要確認です。

もちろん雨水だった、という平和な結末もあります。

でも最初から雨水だと決めつけず、一応バイクも見ておきましょう。

5. エンジンをかけて、いつもと違わないか

エンジンを始動します。

見るというより、ここは聞く点検です。

  • いつも通り始動するか
  • アイドリングがおかしくないか
  • 変な金属音がしないか
  • 妙に回転が高くないか
  • ガソリン臭が強くないか

毎日乗っているバイクなら、意外と「いつもと違う」は分かります。

細かい音の名前が分からなくても大丈夫です。

昨日まで鳴っていなかった音が今日から鳴っている。

それだけでも立派な情報です。

6. ライト・ウインカー・ブレーキランプ

たまに確認したいのが灯火類です。

  • ヘッドライト
  • テールランプ
  • ブレーキランプ
  • ウインカー

特にブレーキランプは、自分では走行中に見えません。

壁やシャッターへの反射を使ったり、ときどき後ろから確認したりしておきましょう。

「自分はブレーキをかけているつもり。でも後ろの車には何も伝わっていない」

これは困ります。

ここからは「たまにしっかり見る」

毎回ここまでやる必要はありません。

月に一度くらい、洗車するとき、ツーリングの前、なんとなくバイクを眺めている日。

そんなときに、もう一段詳しく見てみます。

タイヤ|空気圧・溝・ひび割れ

タイヤはゲージを使って空気圧を測ります。

適正空気圧は車種によって違うので、車体のラベルや取扱説明書を確認します。

タイヤが冷えている状態で測るのが基本です。

ついでに、

  • 溝
  • スリップサイン
  • 偏摩耗
  • ひび割れ
  • 異物

もチェックします。

タイヤは「まだ溝あるから大丈夫」だけではありません。

古くなってゴムが硬くなったり、側面にひび割れが出たりすることもあります。

【関連記事:バイクのタイヤ空気圧はどれくらい?点検方法と入れすぎ・不足の違い】

ドライブチェーン|たるみ・錆・給油

今度は目で見るだけではなく、チェーンを手で上下に動かしてみます。

適正なたるみ量は車種によって違います。

そして、

  • 錆びていないか
  • 固着しているコマがないか
  • 潤滑されているか
  • 異常に伸びていないか

なども確認します。

チェーンは緩すぎてもダメですが、張れば張るほど良いわけでもありません。

パンパンに張るのも問題です。

このあたりは別記事で詳しくやります。

【関連記事:ドライブチェーンのたるみはどれくらい?点検・調整の基本】

【関連記事:バイクのチェーン清掃と注油のやり方】

ブレーキ|パッドとフルードも見る

普段は「ちゃんと効くか」で十分ですが、ときどきもう少し見ます。

ディスクブレーキなら、

  • ブレーキパッドの残量
  • ブレーキフルードの量
  • フルードの状態
  • ホース周辺から漏れていないか

などを確認します。

パッドは少しずつ減ります。

毎日見ていると変化が小さすぎて分かりませんが、久しぶりに見ると、

「こんなに減ってたっけ?」

となることがあります。

【関連記事:バイクのブレーキパッドはいつ交換?残量の見方】

【関連記事:ブレーキフルードとは?交換時期と点検方法】

エンジンオイル|ちゃんと入っているか

4ストローク車ならエンジンオイル量も確認します。

点検窓やレベルゲージで、規定範囲にあるかを見ます。

ただし確認方法は車種によって違います。

エンジンを暖めてから見る車種もあれば、車体を垂直にして確認する必要がある車種もあります。

ここは必ずそのバイクの取扱説明書を確認してください。

「オイル入ってるっぽいからヨシ」

ではなく、ときどきちゃんと量を見ましょう。

冷却水|水冷車なら忘れずに

水冷エンジンなら、リザーバータンクの冷却水量も確認します。

規定範囲内にあるか。

急に減っていないか。

地面やエンジン周辺に漏れた跡がないか。

ずっと量が変わらないなら気にする機会も少ないのですが、

「前はここまで入っていたのに急に減った」

なら原因を確認した方がいいでしょう。

エアクリーナー|毎回見るものではない。でも忘れがち

エアクリーナーは乗るたびに開ける必要はありません。

ただし、ずっと放置もしない方がいい部分です。

汚れて目詰まりすると、エンジンが吸える空気の量に影響します。

特に、

  • 林道をよく走る
  • 砂埃の多い場所を走る
  • 長期間点検していない

なら一度見ておきましょう。

スポンジ式、紙式など種類によって清掃・交換方法も違います。

これは別記事で詳しく扱います。

【関連記事:バイクのエアクリーナーが汚れるとどうなる?清掃・交換の基本】

バッテリー|エンジンがかかってから考える、では遅いこともある

最近のバイクは電気に頼る部分が多いので、バッテリーも大切です。

  • セルの回りが弱くないか
  • ライトが妙に暗くないか
  • バッテリー端子が緩んでいないか
  • 腐食していないか

などを見ます。

しばらく乗っていなかったバイクなら、電圧を測ってみるのもいいでしょう。

全部を毎回やらなくていい

ここまで読むと、

「結局、点検するところ多いじゃないか」

となります。

でも全部を毎回細かく測る必要はありません。

普段

サッと見る

普段は、

タイヤを見る。
ブレーキを握る。
チェーンを見る。
漏れていないか見る。
エンジンをかけて音を聞く。
灯火類を確認する。

これくらい。

ときどき

しっかり見る

そしてときどき、

空気圧、チェーンのたるみ、ブレーキパッド、フルード、オイル、冷却水などをもう少し詳しく見る。

そんな二段構えで十分です。

大切なのは、

「異常を自分で修理できること」より、「いつもと違うことに気付けること」。

原因が分からなければ、その時点で調べたりバイク屋さんに相談したりすればいいのです。

バイクを触り始めるなら、ここからでいい

キャブを分解したり、エンジンを開けたりするのだけがバイク整備ではありません。

空気圧を測る。

チェーンに油を差す。

ブレーキパッドを見る。

オイル量を確認する。

こういうところから始めれば十分です。

むしろ、最初はこちらの方が大事です。

MotoShiruではここから、

タイヤ
ドライブチェーン
ブレーキ
エアクリーナー
エンジンオイル
バッテリー

と、それぞれをもう少し詳しく掘り下げていきます。

まずは愛車の周りを一周してみてください。

意外と、

「ここって今まで一度も見たことなかったな」

という場所が見つかるかもしれません。

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